花筵(かえん)とは、花のむしろ・花ござ「春爛漫のなかの宴」という意味で使います。皆さまがいつも溌剌(はつらつ)として、お酒も楽しく飲めるような健康を持ち続けて欲しいという願いを込めたポールスタアのブランド名の一つです。 この蔵は幾度もの大火があった江戸時代に、関東様式として進化した耐火性と耐震性を兼ね備えた構造になっております。 花筵堂ホールの改修は鈴木建塗工業株式会社 、解説は代表取締役社長 鈴木 光 氏にご協力いただきました。 土蔵の外壁名称 鬼瓦(おにがわら) 装飾瓦の一種で、大棟に使用されます。「鬼板(おにいた)」ともいわれます。 破風(はふ) 屋根の妻側(つまがわ)に山形に取り付けられた板のことで、その付属物の総称をいいます。民家の入母屋屋根の三角形の開口部で「種形」とも呼ばれます。破風には「縄破風」「流れ破風」「招き破風」「唐破風」「あおりすえ」「千鳥破風」「障泥破風」「据破風」「軒唐破風」などがあります。 置き屋根(おきやね) 屋根の一種で二重屋根のことを指します。土蔵の屋根に土を塗り、その上に束を建てて屋根にしています。土が雨水に弱いため、それを保護する役割もあります。「上げ屋根(あげやね)」「削屋根(そぎやね)」「置き鞘(おきさや)」「載せ鞘(のせさや)」ともいいます。 鉢巻(はちまき) 土蔵の部分名称です。土蔵や箱棟の軒下にあって、軒回りを斜めに張り出し繰り形を引き回したもの。鉢巻きに横縄を張りまわし、下場を起こし、蛇腹の形態を作るものになります。 折れ釘と粒(おれくぎとつぶ) 折れた釘(くぎ)のことで、和釘の一種です。土蔵に使用される頭部を直角に折り曲げてある釘で、物を掛けるとき使用し「折り釘(おりくぎ)」ともいいます。 粒は土蔵部位の名称の一種で、折れ釘を中心にしてお椀をかぶせたような形をしています。折れ釘からの雨水侵入、鉄錆防止の役目をします。関西方面では、あまり見られません。「つぶ皿」「饅頭(まんじゅう)」「鏝頭(こてがしら)」ともいいます。 観音扉(かんのんとびら) 扉の形式の一種で、一組の開き戸が左右の戸枠に設けられた蝶番(ちょうつがい)を軸として、中央からそれぞれ逆方向に回転して開閉する仕組みです。「観音開き」ともいいます。土蔵造りでは、扉・枠ともに塗籠(ぬりごめ)とし、扉を閉鎖したときに両者が完全に密閉して空気を遮断します。 扉と扉を合わせることを『手先(てさき)』といい、扉を閉鎖した状態で手先を合わせることを『手合わせ』といいます。塗りつけに際しては、紙一枚を滑り込ませるぐらいの精度が必要です。 また、土蔵の蔵戸前の観音扉は非常時以外は開いて使用するため、蔵戸前の裏側の鏡部分(黒色部分)に店の看板として鏝絵(こてえ)などが装飾的施されています。 水切り蛇腹(みずきりじゃばら) 雨水を壁面に垂らさないようにしたもの。繰り型(くりがた)のある細長い突出部分をいいます。 蛇腹は蛇の腹のような伸縮する形状のもので、由来は、土塀の軒に平瓦を斜めに取り付けた先端部分の形状が蛇の腹に似ていることによります。 土庇(つちひさし) 土間の上に作った庇で、この下で簡単な作業をします。「片屋根(かたやね)」ともいいます。 裏白戸(うらじろど) 引き土戸の一種で、土蔵の入口にある戸です。防火のために表側が漆喰塗りにしたもので、裏側は板張り片引きの扉となっています。また、この奥に格子付の木製の戸があります。「裏白(うらしろ)」ともいいます。 蔵戸前(くらとまえ) 土蔵造りの入口のこと。漆喰塗りで観音開きお開き戸で、掛け子塗りの煙返しがある。左官技術の最高を表すものの一つとなります。 腰巻(こしまき) 土蔵の外まわり下部、特に暑く土を塗った部分をいいます。土蔵は水に弱いため、土蔵の腰部分を板葺きにしたり、石張りしたりすることがあります。この腰部分が他の壁より厚くなった部分を「腰巻き」といい、末広がりにすることによって意匠的にも安定感のある土蔵となります。この傾斜をつけることを「根張り(ねばり)」といいます。 犬走り(いぬばしり) 「犬行」とも書きます。建物の周囲および軒下部分の細長い土間を指します。コンクリートや砂利などで固めて作ります。 Tweet Share Hatena Pocket RSS feedly Pin it 東村山黒焼そば食べ歩きキャンペーン2024 次の記事